menu_book 歴史と神話の深掘り解説
奈良時代の初め、京都盆地南部(深草の地)に拠点を構えていた渡来系豪族「秦氏(はたうじ)」は、大陸から持ち込んだ最新の土木技術、機織り、酒造、そして優れた農耕技術によって巨万の富を築いていました。
その長であった秦伊呂具(はたのいろぐ)は、富に恵まれ何不自由ない生活を送っていましたが、ある日遊び半分でお米からついた貴重な餅を弓矢の的にして射てしまいました。
矢が当たった瞬間、餅は純白の美しい鳥(白鳥)に化身し、大空へと羽ばたいて稲荷山の峰へと降り立ちました。そこへ黄金の稲が生えた奇跡を目の当たりにした伊呂具は、「食べ物は神の恵みそのものである」ことを心から痛感し、山頂に木を植えて社を創建。これが「伊奈利(いなり=稲生り)」の名の起こりと伝えられています。
この物語が現代の参拝にどう繋がるか?
- 日々の食事への感謝が商売繁盛の基盤: 傲慢を捨て、日々の糧に感謝する人にこそ富と繁盛が授けられるという教訓が、現代の商売人や企業経営者に今も深く響いています。
- 千本鳥居とお山巡りのルーツ: 伊呂具が悔い改めて山頂に木を植え、神を祀った行動が、現在の鳥居の奉納や稲荷山のお山巡りの原点となっています。